白山5 忍耐の帰り道

朝6:30にバンガロー内で目覚める。
寝袋は眠りが浅くなりがちだが、今回はよく眠れた。
テント設営地は大抵傾いているが、バンガローは水平だからかもしれない。
周辺を散策。今日も良い天気になりそうだ。
バンガローのキーを返して出発したのが9時過ぎ。ちょっとゆっくりし過ぎた。

すぐに316号に。九頭竜湖に向かう。
県道314号で迂回だ・・・が、迷ってしまった。
考えている余裕はない。
156号に戻り南下。
コンビニで一服。丁度250ccオフ車3台が停車中。
ぴかぴかだ。いいなぁ。
ご挨拶。
「重装備ですね。」と話しかけられる。
相手は日帰りツーリングなのだろう。デイパック一つの軽装備だ。
私の場合、キャンプ用具のパッキングで荷物が高層ビルのように高くなってしまうのだ。
あんまんにコーヒーで朝食を済ませる。
昨夕通過した158号へ右折する。

九頭竜湖に到着。
ところどころ停車場があり、景色を楽しめるようになっている。
橋がいくつも続く。
欄干が低く、端で足を滑らせたら湖まで真っ逆さまでは・・・チョト怖い。
昼は快適なワインディングだ。しかし夜は・・・
ダムに到着。
カメラと一脚をもって歩く。ここらでビシッと撮影だ。
あれえぇ、カメラの底に着いてるのは三脚用の台座だ。
間違えてしまった。
手持ちの撮影になった。
一脚は杖と化した。

九頭竜湖の道の駅で一旦停止。
凄い賑わいだ。
恐竜の実物大?フィギュアが。
写真をパチリ。
しばらく山間部を走って大野市へ。
ようやく平地になった。畑の中に家屋が散在し、のどかな雰囲気。
福井県って全体にこんな感じなのか・・・
道の表示がわかりやすくて走りやすい。
市内で157号に入る。
12時にレストランで牡蠣フライ定食。
あと2~3kmで平泉寺白山神社だ。
左右に標識を探しながら流す。
ここだ。右折して2kmくらい走って到着。

かなりの規模と風情のある神社だが、参拝客は10~20人程度だ。
苔むした参道を歩く。
神主さんとか見あたらないが、管理にかなりの人手が必要と思うのだが・・
本当に苔がきれいに生えていて、その上を歩くのに躊躇してしまう。
人が少ないからそれでもよいのか・・
京都の観光寺でこんなことしようなら抜き撃ち成敗されてしまいそうな勿体ない苔である。

泰澄(たいちょう)大師創建という。
昔は神仏混交だったが、明治政府の指令で神社オンリーになったそうな。

厚着のためカメラバッグを持って歩くだけで大汗掻きながら参拝。
ジャンパを脱いで脇に持って一脚を立ててパチリ。
今回は機動性を重視して一脚をフル活用だ。
参拝を終えると既に14時。
急がねば・・

再び山間部に。157号。道は新しくきれいだ。
高速ワインディング。
もっとも、それなりに交通も多く、普通車の後を付いていく。
ところどころ工事中のため、一車線。臨時の信号機の指示に従う。
最近の信号機はタイム表示するようになっている。
おかげでイライラせずに待てる。
山また山のロケーションで眼下遙かに木々の連なりが広がる。
手取湖畔を走る。
これも大した景色だが、撮影の時間がないので横目に通り過ぎる。
既に15:30。白山市に入った。
道沿いに走ればよいのでわかりやすいのだが、その分単調で少々焦り気味。
標識を見つけ右折。
到着だ。

大変に広い駐車場が整備されていてびっくり。
手水場には真新しい龍の彫り物が。井波あたりで作ったのだろうか。
すぐに本殿に。
七五三の参拝日だったらしく、賑わっている。
少々場違いな感ありだが、一人で参拝。
ふと空を見上げるとカラフルな物体が。
向こうの山から風に乗れるようだ。
16:00。参拝終了。ここからは帰りだ。

瀬女の道の駅で一服。
ここも大変に大きな駅で大型バスからぞろぞろと人が降りてくる。
お店は地元名物の売り場になっていて、私の欲する糖分補給できるものは・・・
お土産の葛飴を買ってコーヒーと共に喉に流し込む。
ほとんど一日バイクに乗り続けだ。駐車場の車輪止めに座って少々ゆっくりする。
夜中の12時に名古屋に戻れれば万々歳なくらいだ。
16:30既に空が赤みを帯び始める。
今回も街灯のない道を走り続けるのは確実なので、暗くなる前にできるだけ距離を稼ぎたい。

行きに来た道を引き返す。
157号。
途中の山道から10t車が出てきて前を塞ぐ。
平均40km/h。それはないだろうと言いたいが、追い抜けるだけの直線はない。忍耐である。
帰り道は同方向の車は少ない。が、次第に後ろに数台並ぶ。
チョットした直線になったとき、後ろの一台が私のバイクと10t車を同時に抜こうとする。
が途中で諦めて10t車と私のバイクの間に。半端な奴ちゃなと思ったとき、今度は背後のもう一台が強引に10t車と普通車と私のバイクを同時に抜こうと右車線を驀進!
そのとき前の普通車が同時に右車線へ飛び出して追い抜きを!
安全主義の私は距離を取っているので危険はなかったがそれでも流石にひやりとする。
結局どちらもまもなく追い抜きして先へ走り去った。
遂に大野市に入った。久しぶりの信号で左折。158号に入る。

相変わらず10t車の尻が見える。
ん?青になっても動かないぞ。
フラッシャーを炊き始めた。
どうやら先に行かせてくれるらしい。
背後に手を振って先行する。

もう真っ暗だ。
熊野旅行の夜間の雨を考えれば楽勝だ。
というものの、寒い。昨日からこの界隈8℃くらいだ。
もう冬だよ。昨日の夕食したレストランの店長さんは去年は12月始めに雪が降ったと言っていたっけ。そもそもこのあたり冬はスキー場なのだ。
今回は秋装備で走ってきたが、思うに冬装備にすべきだった。
セーター一枚、フェイスマスク、冬用グローブが足りない。
尤もサバイバル指向の私はインナーグラブにネックウォーマーを準備していたし、最悪時は雨具装備で寒さを凌げる。

とはいうものの、風は冷たい。
恒例のように寒く、暗く、見通しが悪い。
集中力を落とす要因が多い。
旨く表現できないが、脳が疲労すると頭の後ろの辺りが痒いようなジュワ~ンとした感じになってくる。
道沿いのホテルが灯りが明るかったのでそのすぐ先で停車。ちょうど休憩所になっていた。
地図で位置を確認。九頭竜湖近辺まで来ている。
まだまだこれから。
10分もしないうちに出発。

更に九頭竜湖を通り過ぎた冬用のチェーン脱着場でストップ。
Uターンしようとしたらふらついてしまった。
疲れると微妙に平衡感覚まで狂ってくる。
転倒しない程度ではあるけれど・・・

再度ぐるぐるとした山中のワインディングを乗り越えると158号に入る。
一応、町中というか、民家が並ぶ地域になる。
光があるというのはほっとするものだ。
というものの、すぐに山中へ・・とはいうものの、適度に交通があり、
一人で走る孤独からは免れる。

再度寒さと疲労感でストップ。
考えてみれば休みらしい休みを取っていないので、先程から疲労が嵩むのだ。
安全のためゆっくりしよう。
郡上八幡のコンビニで停車する。
まずは落ち着いて・・・雑誌を読み始めてしまった。
今月の特選街はカメラ特集だ。買わねば・・・
後で夕食の時にゆっくり読もう。
冷静に考えるとそれは休憩ではないのだが、なぜかそれが合理的に思えてしまう。
熱さまシートを購入。ヘルメットの中を寒風が吹きすぎるので、額にシートを当てれば直接風が当たらなくなるはず・・
レジで支払い終える。

バイクに戻ってミラーに被せたヘルメットを取ろうとする。
が、ごちんと地面に落としてしまった。
集中力が落ちているようだ。やれやれだ。
すると、隣に停車していたヤンキー風の兄さんが「バイクって寒いですか?」
「無茶苦茶寒いよ!」と反射的に笑って答える。

今度は逆側から、「頑張ってくださぁい♪」と声を掛けられる。
先程コンビニの中でキャピキャピしていた女子高生どもではないか。
「君のためにいつまでも走り続けるよ。」と答えるはずが、疲れていたのだろう。
「うん、ありがとう。」と素で答えてしまう。
「どこまで行くんですか。」「あとどのくらい時間掛かりそう?」立て続けに質問される。
様子からして私を10歳年上くらいに見ているようだ。
いや2倍するとほぼ正確な年齢になると思うが・・
昔読んだ夢枕獏さんの小説に出てくる40過ぎの美少年を思い出してしまった。
いや別に美少年ではないけど・・・
本来の目的は達していないが気分転換になった。
再出発。

普通車に混じって遅くもなく速くもないペースで走り続ける。
美濃・関・岐阜とあっという間だ。岐阜でラーメンを啜る。
22時だ。余裕を見てあと2時間ほどだろう。
22号を真っ直ぐ南下。
名古屋入り口界隈でやや渋滞するも、もはや見慣れた道だ。
見事に予定通り0時直前にマイアパートにたどり着いたのでした。
by dokuzenryu | 2006-11-13 03:04


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